■はじめに ネットが「万人に開かれた場」であることに、疑いはないと思います。 そのおかげで、ネットの発足から今まで、年齢、性別、身分を問わず、 さまざまな人が参加し、アクセスする人も順調に増えてまいりました。 一方で、ネット上ではさまざま価値観が交錯し、 さまざまな意見が飛び交うようになりました。 その結果、ネット上ではさまざまなルールが提唱されるようになりました。 万人が認める素晴らしいものも存在する一方で、 到底受け入れがたい自己中心的なものも存在します。 ただし、どのようなルールを適用するにしても、 「万人に開かれた場」において、皆さんの立場は平等です。 例えば、相手に意見を付けた場合、リンクを張った場合、 それに対して、相手からの同意、反論、苦情、指摘はあって当然です。 「価値観が交錯する」ということは、自分の発言が、 他人にとって利益にも不利益にもなりえます。 記事を書かれた側の人間が、発言されたことをちゃんと知り、 その内容を確認できるよう、できるだけ配慮することが大切でしょう。 補足: この文章は、SNSやメンバー制掲示板のような閉鎖的サービスを否定するものではありません。 ネット自体は単なるインフラにすぎず、その上にできるだけ多種多様なサービスを構築することで 初めて存在価値が生まれるからです。 |
うむ、なんかとてもいいことが書いてあるような気がしますよ。 俺も最初はその通りだとか思った(単純)。 で、チェックしておきたいポイント。 「ネット上ではさまざまなルールが提唱されるようになりました。」とありますが、 ネット上の細分化されたコミュニティ内なり個人が言っただけのもの=全体に 通用するかわからないものは、「ルール」と呼ぶこと自体がそもそも疑問。 せいぜい「ローカルルール」「俺ルール」。 普遍性のある言葉でレトリック(欺瞞)をサンドイッチするのはよく使われる 手法ですが、この「ルール」や「マナー」という、社会全体として守るべきもの的な イメージを持つ言葉が冒頭で登場し、全編を通して使い続けられるために、 この後の欺瞞が(一見)バレにくくなるという効果を生んでいます。 あと、最後の「できるだけ配慮」というのも実はすり替えを生む要素。 (補足)誰もが対等、と言いたい筈だと思うのですが急にインフラの価値・・・ 俺には、ツッコまれて別の定説にすり替えて取り繕ったようにしか感じないのです。 |
■h抜きとは 近年、広まっているリンク方法のひとつに「h抜き」と呼ばれるものがあります。 これは、URLを記述する際に http://geocities.yahoo.co.jp/ と書かず、最初のhを抜いて ttp://geocities.yahoo.co.jp/ と、書く方法です。 補足: 亜種として、htpやtpとする行為、http自体を省く行為、アドレスの一部を全角にする行為 途中で改行したり、アドレスの英文を和訳するなどの措置も含みます。 |
えーと、「h抜き」はこの時点で「リンクではない」です。単なるURL記述。 ハイパーリンクの仕組みを使ってないわけですから。 ぐぐるのも吉。次の項で彼が参照しているページを直接読むも吉。 この点を突っ込んだところ、「そんな(呼び方の)瑣末なことは問題ではなく そこに悪意や誤解があるから問題なのだ」と言うことらしいのですが その一方で自身が表記している通り、仕組み上のこれが原点なわけで。 そもそも論をおざなりにすると、さらに欺瞞の余地が生まれるわけで。 「hを抜こうがなんだろうが、リンクはリンクです。」とか名言が出るわけで。 もし名言を鵜呑みにする人が出たら、その周囲がまた迷惑するわけで(二次災害)。 先行きます。 |
■h抜きの効果 先頭のhを抜くことで何が違うでしょうか。 hを抜く最大の理由は、 「リンク先に対して、リンク元を教えない」ことにあります。 □ハイパーリンク自動生成について 現存する数多くのブログや掲示板では、http:と書くことで「ハイパーリンク」を自動的に生成します。 「ハイパーリンク」とは、 簡単に言えば、皆さんが記事に書かれたURLをクリックするだけで、 リンク先に飛べる仕組みのことです。 e-Word:ハイパーリンク http://e-words.jp/w/E3838FE382A4E38391E383BCE383AAE383B3E382AF.html Wikipedia:ハイパーリンク http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%8F%E3%82%A4%E3%83%91%E3%83%BC%E3%83%AA%E3%83%B3%E3%82%AF □リファラについて ハイパーリンクになったアドレスをクリックしてリンク先に飛ぶと、 リンク先に「リファラ」と呼ばれる情報が伝わります。 リンクされた側は、アクセス解析を行うことで、リファラを集計し、 自分のサイトがどこからリンクされたかを知ることができます。 e-Word:リファラ http://e-words.jp/w/E383AAE38395E382A1E383A9.html □リンク元は教えない! 先頭のhを抜いてURLを記述することで、 わざとハイパーリンクの自動生成を阻止できます。 つまり、リンク先に対してリファラが伝わるのを阻止できます。 リンク先サイトは、リファラを調べてもどこからリンクされているのかわかりません。 |
ここで一気に「リンク元を教えない」ための「リファラ阻止」に話を進めています。 でも、実はここでも大事なことが隠蔽されているように思えます。ミステリー。 「リファラとはそもそも何のためのものなのか。教えるべきものなのかどうか」 まずリファラとはHTTP環境変数の一項目です。 本来は、サーバー〜クライアントの機械同士が効率的にやり取りするためのものです。 ところが、これを(リンク先の)人間が恣意的に取得・活用するようになって、 (主にリンク先が)お得な使い方や、(主に閲覧者が)迷惑な使い方が開発されました。 中には犯罪にもなりうる悪用方法もあります。 そのため、W3Cはサーバーは環境変数を無闇に取るべきじゃないよと言いました。 (・・・えー、この点を元に俺はかなりツッコんだわけですが、 彼は言を左右にした挙句、バックレちゃいました) もしも教える教えないが問題になるならば、リンク元とリンク先の当事者対話で 解決するべきことであって、閲覧者の個人情報を開けて知るとか、当事者じゃない アカの他人が勝手に割り込んで説教するのはどうよ?という一般常識的な疑問もあり。 「教えない!」「阻止」といったネガティブワードでことさらリンク元が卑怯であるように 主張していますが、本来の意味と取得手段の位置付けと現状のいずれからみても、 リファラは取れて当然という前提がおかしい。 閲覧者よりリンク先を優先するようなサイトは、普通にやだなぁ。 ※俺はリファラは「取れたらラッキーだけどproxyとかもあるしアテにならんよね」 くらいに思っているので、現状活用している人に対して何か言うつもりはないです。 仕組みを知らずに嘘が広まる悪影響を気にしているです。 |